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知っておかないと損をする?
コピー機や複合機の「カウンター料金」について
コピー機・複合機をリース契約する際に、気にしなければいけない要素の1つがカウンター料金です。
一般的な家庭用プリンターしか使った事がない方には、そもそも「カウンター料金」という言葉自体、初めて聞くという方もいるかもしれません。
しかしながらいわゆるオフィスのコピー機や複合機においては、カウンター料金の知識は必須です。
個々のケースでお得なプランが変わることから、実際に契約する際にはいくつか気を付ける点があります。
今回は、そんなカウンター料金に関するあれこれを、相場観も併せてご紹介していきます。
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そもそもカウンター料金とは何か
そもそも、コピー機・複合機の「カウンター料金」とは、何に対してかかっているコストなのでしょうか。
結論から言うと、印刷枚数に応じて料金を課金する方法のことを指し、印刷した枚数をカウントしている意味合いになります。
コピー機・複合機には、カウンターと呼ばれる印刷枚数をカウントする機能が備わっています。
このカウンターが総使用枚数をカウントしており、リース会社はこの数値を見て、月々の請求金額を算出しています。
なぜ、リース会社はこのような請求方法をとっているのでしょうか。
その理由の1つに、トナー注文・修理費用がユーザーに請求されないことが挙げられます。
リース契約は基本的に解約がきかないことから、リース会社もユーザー側も慎重に契約を進めます。
そのため、信用性が低いユーザーであればリース会社の審査に通らないこともありますし、月々のリース料金が高いとユーザーが判断した場合は、契約を渋る場面も出てきます。
そのバランスを取るために、カウンター料金という料金設定を設けているのです。
カウンター料金がもたらす、ユーザーへのメリットとデメリット
カウンター料金という概念は、コピー機・複合機の契約において、ユーザーにどのようなメリット・デメリットをもたらすのでしょうか。
以下に詳細をご紹介していきます。
メリット:修理代・トナー代を気にしなくてよい
カウンター料金制にすることで、ユーザー側のランニングコストは以下の2点となります。
- リース料金
- カウンター料金
逆に言えば、それ以外の料金を考慮しなくてよくなるのが、カウンター料金制のメリットになります。
コピー機・複合機は、どの職場においてもいわば必須と言えるほどにニーズがあり、使用頻度も高いのが特徴です。
そのため、長期間使い続ければ、どうしてもコピー機・複合機を酷使してしまう事に繋がります。
家庭用プリンターのように週末だけ数枚印刷というのではなく、オフィスの場合は毎日何枚も、場合によっては毎日何百、何千枚という企業すら存在します。
修理しなければならない状況は、酷使すればするほど増えます。
すなわち、修理頻度というのは年数を経るごとに増えますから、毎月のランニングコスト以外で料金が必要になると、ユーザーとしては痛いところです。
そこで活きてくるのが「カウンター料金」の制度です。
毎月のランニングコストには大きな変動が無く、修理にかかる費用も無料であれば、ユーザーとしては予算面で安心してコピー機・複合機を利用できます。
トナー料金も別途請求されず、減った段階ですぐ交換できるので、仕事が止まるリスクも最小限に抑えられます。
これが自社で管理となってしまうと、トナーが切れた途端、印刷できなくなりビジネスリスクは高まってしまいます。
リース会社も、定期的にオフィスに訪問してますから、ユーザーは普段から機器の調子について不具合などを訴えやすい環境にあります。
カウンター料金の概念は、コピー機・複合機を多用するユーザー側の利便性を考えたビジネスモデルと言えるのです。
デメリット:毎月必ず一定額の費用がかかる
カウンター料金制をとっている場合、コピー機・複合機の印刷枚数がそれほど多くなかったとしても、毎月の基本料金はかかります。
極端な話をすれば、印刷枚数が0枚の月であっても、固定費は発生するのです。
「導入前はそれなりに印刷枚数がかさむと思っていたが、実際に導入してみると思っていたほど印刷枚数は多くなかった」という場合でも、リース契約は一度契約してしまうと原則解約ができません。
印刷枚数が増加する見込みが無い場合、修理・トナー交換の回数も必然的に少なくなります。
本来は、修理やトナー交換もコミコミとなった料金というイメージであったものの、印刷自体が低ければそのメリットも享受できなくなります。
印刷する枚数が極端に少なくなってくると、無駄に費用をかけてしまうことになる可能性があります。
自社の利用枚数を把握して、契約を結ぶことが大切
カウンター料金制以外にも、コピー機・複合機の保守契約はいくつか存在します。
しかし、やはり長期的に見て、修理・トナー交換の費用を想定する必要がないメリットは大きいものです。
そのため、今のコピー機・複合機の契約においてはほとんどカウンター料金制と言っても良いほどに一般的になっています。
細かな費用をチェックすることは、経営者および管理者にとっては重荷になるケースが少なくありません。
それだけで経営者や管理者の時間が取られれば、その分だけ見えないコストにもなりかねません。
できる限り出費項目の数は抑えたいという思惑があり、かつ、管理も楽にしたいというのにカウンター料金は最適なのです。
それだけに、長期にわたり契約してもメリットがあるカウンター料金を提示してもらえるよう、しっかり自分たちも知識を持っておく必要があります。
契約前に自社の利用枚数を確認しておき、契約を進めるようにしましょう。
料金計算方法の違いと相場
カウンター料金の計算方法は、主に機種の印刷速度で算出されます。
しかしながら、全てが同じというわけではなく、リース会社との交渉などによっても、金額が変動する場合があります。
以下に、それぞれの違いについて、詳細をご紹介していきます。
機種の印刷速度による違い
カウンター料金は、よりたくさん印刷できる機種であるほど、単価が安い傾向にあります。
1分間にA4サイズの用紙を何枚連続印刷できるかを示した、印刷速度をメインに据えて考えるのであれば、以下のような相場観が妥当と言えます。
印刷速度:15枚機
月で換算すると、印刷枚数が1,000枚を上限とする機種になります。
この場合、機能的にはそれほど高いものではありませんから、月額のリース料は6,000円程度に抑えられます。
その反面、カウンター料は【1枚あたりカラー20円/白黒3円】と高めの金額になります。
印刷速度:20枚機
月で換算すると、印刷枚数が1,000枚を超えて3,000枚までという機種になります。
多少スピードは速くなりましたが、月額のリース料は11,000円程度と、15枚機に比べて5,000円もアップしています。
カウンター料は【1枚あたりカラー18円/白黒2円】となり、白黒は大幅に安くなりました。
印刷速度:30枚機
月で換算すると、印刷枚数が3,000枚を超えて6,000枚までという機種になります。
15枚機に比べると枚数は倍になっており、月額のリース料は17,000円程度と、さらに高くなります。
しかし、カウンター料は【1枚あたりカラー16円/白黒1.5円】まで減少しました。
印刷速度:40枚機
月で換算すると、印刷枚数が6,000枚を超えて10,000枚までという機種になります。
月額リース料は20,000円程度と、金額の上がり幅が多少緩やかになった印象です。
カウンター料は【1枚あたりカラー14円/白黒1.3円】まで下がりました。
このあたりで、カラーの金額は2円ずつ下がっていますが、白黒は底値が見え始めます。
印刷速度:50枚機
月で換算すると、印刷枚数が10,000枚~20,000枚までという機種になります。
月額リース料は22,000円程度で、金額の上がり幅はさらに緩やかです。
カウンター料は【1枚あたりカラー12円/白黒1.2円】で、白黒についてはわずかな変動です。
かつては、カラー1枚が20円を超えることもざらにありましたが、競争が激しくなったことにより、今ではおよそカラー1枚20円が料金設定の最高額となっています。
リース会社との交渉後の値段
印刷速度による金額の相場観は、あくまでもスタンダードなものであり、リース会社によって金額交渉の余地は十分にあります。
コピー機・複合機のリース契約は、価格交渉を行えば、交渉次第では大幅にカウンター料金を安くできる可能性があります。
とはいえ、値段を下げるには印刷量が多くないと難しくなります。
最低価格基準まで下げたいとなると、毎月最低でも1,000枚以上の印刷枚数はどうしても必要になりますし、地域などによってはその場合でも難しい場合があります。
実際の相場観としては、地方都市で【1枚あたりカラー12円/白黒1.2円】での契約を実現できれば優秀な成果と言えます。
人口が50万人を越える大都市であれば、中心地近辺のオフィスで【1枚あたりカラー10円/白黒1円】を切れるとの声もあります。
とはいえ、カウンター料金が安くなると、その分コピー機のメーカーにおける選択肢が狭まり、希望する機能を持つ機種が選べなくなるデメリットもあります。
カウンター料金は重要な要素ではありますが、そこだけに執着しすぎず、必要な機能や価格などバランスを見ながら総合的にランニングコストを安くすることを考えた方が良いでしょう。
カウンター料金の定額・無料サービスの落とし穴
一部のリース会社が提案している新しいプランの1つに、カウンター料金を定額もしくは無料にするというサービスがあります。
カウンター料金を定額もしくは無料にするとなると、今までの解説が無になるほど、ユーザーにとって有り難いと思えてしまいます。
しかし、当然ながらリース会社側もメリットがなければ、そういった提案はする事がありません。
しっかりメリットとデメリットを知った上で判断しないと、リース契約は途中解約が不可のため、痛い目に合う場合もあります。
契約時に気を付けるべき点は、どのようなところにあるのかを下記に解説しておきます。
業者によってプランが細かいため、詳細を確認する必要がある
カウンター料金が定額、もしくは無料であるリース会社は、その商品・プランについて事細かくチェックを入れる必要があります。
あくまでも、ユーザーに対してのみカウンター料金を無料にしているに過ぎません。
代理店がコピー機・複合機のメーカーに対し、本体料金の支払いを行っている以上、代理店は何らかの形でユーザーから利益分も含め回収しなければなりません。
多くの場合、カウンター料金の金額「以外」の部分から、利益を捻出している場合が多いです。
とはいえ、リース会社側がどのような方法論を取っていたとしても、ユーザー側は毎月のランニングコストが変動しないため、資金繰りの面で多少楽になります。
ケース1:基本料金
基本料金の概念を応用し、カウンター料金無料の商品設計をしているケースについてご説明しましょう。
カウンター料を無料とする場合、毎月のランニングコストは【基本料金+リース料金】という構図になります。
この構図を応用し、リース料を加算した基本料金を提案し、一定枚数まで無料とするのです。
リース会社側には、無料が適用される枚数まで印刷枚数が届かなければ、目一杯使わなかったとしてもあらかじめカウンター料金分を徴収できるメリットがあります。
ユーザーが契約する場合は、毎月の印刷枚数が無料の範囲を超える可能性がほとんど無い場合に限り、契約のメリットがあると言えます。
ケース2:トナー購入方式
カウンター料金を無料にする代わりに、トナーを購入した段階で金額を発生させる方式です。
あまり印刷しなければその分料金を抑えられますが、全くの無料というわけではありません。
単価もカウンター料金を適用するよりも高い場合が多く、長い目で見ると損をする可能性もあります。
ケース3:完全定額制
リース契約のほか、レンタル・一括購入も視野に入れたプランを用意している会社が提案するタイプの定額制です。
毎月何枚印刷しても無料というプランを立ち上げ、カウンター料金という概念を全プランで排除しているところもあります。
保守は年間を通して入るため、プランが会社の状況にマッチすれば、導入を検討するメリットは生まれやすいかもしれません。
レンタルを視野に入れた場合、実績の少ない個人事業主であっても契約が可能な場合もあるため、新規で起業した方も検討の余地があります。
全くの「無料」ということはあり得ない
契約上、カウンター料金が無料であっても、リース会社は何らかの形で回収する手段を講じる必要があります。
よって、全くカウンター料金分を考えなくても良い契約というのは、基本的に存在しないと考えて良いでしょう。
ただし、ランニングコストの金額が固定化されるのであれば、利用頻度や契約年数によってはメリットになる可能性は大いにあります。
一般的なリース契約が組めなかった方で、長期のリース契約を考えるのであれば、相談してみても損は無い選択肢と言えます。
中古のコピー機・複合機のカウンター料金はどうか
リース契約自体、基本的には新品の機種を契約するため、原則として中古商品のコピー機・複合機のリース契約を行うことはありません。
しかし、本体自体は中古で購入し、カウンター保守契約だけを結ぶというケースは考えられます。
このような場合であっても、基本的には印刷速度が相場観を構成しますが、この場合、カウンター料金の値下げは難しい部分があります。
と言うのも、新品の商品を取り扱う場合に比べ、リース会社としては旨味の少ない契約であることは否めません。
そのため、せめてカウンター料金で一定額の回収を図りたいという思惑があることから、カウンター料金の金額も高めに設定されています。
この記事のまとめ
コピー機・複合機のカウンター料金は、印刷枚数によって料金が変わるため、変動費に分類されます。
使った分だけ料金がかかりますが、印刷枚数1枚あたりの料金については、月々かかるリース料金とは反比例の関係にあります。
本体価格が安ければ、カウンター料金は高くなり、本体価格が高ければ、カウンター料金は安くなります。
つい本体価格にばかり目がいきがちですが、本体価格が安いからといってその分得をするかと言うと、一概にはそうとも言いきれない関係にあるのです。
カウンター料金の相場は、1分間に何枚連続で印刷できるかという、機能面からの相場観がベースになります。
しかし、状況などによっては金額交渉が可能な部分でもあります。
比較的歴史が新しいプランも含め、幅広い観点から比較・検討して、納得のいく料金を実現していきましょう。
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