意外と悩ましいA3サイズでの印刷。
複合機でA3サイズを印刷したい時に知っておくべき事

コピー機・複合機の機能というのは、年々向上しています。
最新機種になればなるほど、何かしらのスペックが上がっていたり、機能が追加されていたりしていると考えて差し支えありません。

しかしながら、会社によって、コピー機に必要とする機能は異なりますし、どこまでが必須機能となるのか、これ以上はオーバースペックかどうかというのも、会社や事業形態・規模などによって大きく変わります。

とある企業にとって必須機能でも、別の企業や事業では全く使わないといったものはコピー機でもよくある話です。
特に多くの企業・事業において、必要・不要が分かれやすいのが「A3印刷」です。

実際、コピー機や複合機の導入を考えている方からも、A3印刷できるかどうかという質問がよく寄せられます。
今回は、コピー機・複合機における「A3印刷」についての特徴やメリットを紹介していきたいと思います。

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A3印刷のニーズは、A4・B5に比べると少ない

A4用紙が大量のイメージ画像

コピー機・複合機において、A3印刷ができるモデルというものは数多く存在します。
しかしながら、当然全てのオフィス機器にて標準装備されているものではありませんので、A3が必須となる場合はコピー機選びに少し注意が必要です。

一定以上の規模の企業で使っている場合、多くは機能が比較的豊富なコピー機となる事が多いため、A3・B4・A4・B5の規格が印刷できるものが多いですが、実際問題として、A3用紙でのコピー・印刷が業務上必須となる会社というのはそれほど多くないのが実情です。

小規模な会社であれば、A4・B5だけで印刷物が済む場合もありますし、事実多く使われるのはA4サイズになります。
規格の小さいコピー機・複合機で、ビジネスユースとして事が足りるのであれば、無理をしてA3印刷機能のあるものを選ぶ必要はありません。

他社からのA3印刷用で作られたものには注意する

ビジネスを進めていくと、自社だけで完結するものではなく他社との色々なやりとりが出てきますが、その他社とのやり取りでPDFで受け取ったデータを印刷しようと思った際に、A3の大きさで作られたものが届くことがあります。

この場合、A4などの大きさに縮小すると、かえって見にくい出来になってしまうこともあるため、そういったケースが想定されるのであれば、やはりA3印刷の機能が装備されていることには一定のメリットが存在します。

自分たちの業務内には必要ないと思っていても、他社から届く資料がA3サイズに最適化されている場合もあり、そうなるとA3印刷の機能が必要かどうかを検討しなければなりません。

自社のコピー機にA3印刷機能がなかったとしても、送られてきたPDFを印刷するというだけであれば、最悪別のコピー機やコンビニのコピー機を使って対処なども可能です。
しかし商談中にちょっと印刷して確認をなどとなった場合、当社のコピー機はA3印刷ができなくて…というのは誰もが避けたいはずです。

他社やお客様とのやり取りをスムーズにしようと考えた場合、多くのオフィスに標準装備されている規格のコピー機・複合機を用意しておいた方が、より円滑に仕事を進められる点は否めません。

A3サイズについては、自社で使うかどうかだけではなく、他社とのやりとりや日々の業務で使うシーンがないかを改めて考えておくことが必要になります。

A3印刷でできること~基本編~

A3でコピー・印刷しているイメージ図

A3印刷の機能を備えたコピー機・複合機があった場合、具体的にどのようなことができるのでしょうか。

多くの方がただA3サイズで作られたデータを印刷するとしか考えていないかもしれませんが、実はA3には様々なメリットがあるのも事実です。
以下に詳細をご紹介します。

A3用紙での印刷ができる

もっとも基本的なニーズとして、A3用紙での印刷が可能になることが挙げられます。
ただA3サイズに印刷するというだけでなく、A4データの拡大印刷などにも使用できますから、表現の自由度はその分増します。

Word・Excelを使用する場合でも、プレゼンの場面や会議など、他者に何らかの情報を提供するためには、大きな用紙を使った方が目に情報が飛び込みやすいのは言うまでもありません。

A4・B5紙が悪いわけではありませんが、こと視覚的な問題としてはA3紙の方が目立ちやすいという利点があります。
特に年配層相手となると、どうしても小さい文字は嫌われる傾向にありますから、大きめサイズのA3サイズで印刷すると見やすいという事でスムーズに進むという事もあります。

A4紙のデータを2つ合わせて印刷できる(2-upなど)

A4紙を1枚ずつ出すよりも、2枚分の内容を1枚のA3紙にまとめることで、複数の内容を1つにまとめることができます。
資料作成時は、1枚1枚別々に印刷することが、必ずしも取るべき方法ではないケースは少なくありません。

異なる内容を検討する場合など、ページが分かれているよりも、1枚紙に2つの内容がまとまっている方が、かえって理解を促進するケースはままあります。
オフィスワークにおいて必須ではありませんが、機能が充実していた方が、より質の高い仕事につながる傾向はあります。

対外的なイメージの向上

A3印刷機能は、必ずしも全ての業種・業態・会社規模で必要な機能ではありませんが、A3・B4・A4・B5の規格が全て印刷できるコピー機・複合機を備えていることがステータスになるケースがあります。

一定数の従業員を抱えている場合、オフィスにそれなりの機能・大きさのコピー機・複合機が置いていなければ、かえって安っぽいイメージを先方に持たせてしまうこともあります。

もっとも、そこまで細やかな部分をチェックするのは、ある程度オフィスワークに精通した方に限られますから、やはり基本は業務に差し障りがあるかどうかで判断するのがよいでしょう。

A3印刷でできること~応用編~

A3用紙を畳んでA4×2枚にしてるイメージ

A3印刷機能があると、同じ印刷物を作成する場合でも、より高度な表現ができるようになります。
以下に、具体的なメリットをご紹介していきます。

A4紙複数枚にわたる内容を、A3紙を使って要約できる

A4紙を使用した資料のメリットの1つに、レジュメとして読める「読みやすさ」があります。
複数枚に渡っても、文章の起承転結をはっきりさせれば、本のような感覚で文字を追えます。

そのため、企画書などを順を追って読みたい場合は、A4の方が構成を理解しやすい場合があります。

しかし、全体像を視覚的に把握したい場合、つまりは図説などを介してプロジェクトの全容を理解したい場合などは、A4レジュメだとかえって理解を妨げる場合があります。
このようなケースであれば、A3印刷が有利です。

文字にすると情報量が多く感じられても、図説を使うとシンプルに同じ内容がまとまるということはよくあります。
多数の情報を一度に分かりやすくまとめたい場合は、A3印刷が効果的です。

長期のスケジュールを可視化できる

A3紙は、A4紙のおよそ2倍の大きさです。
そのため、当然ながらA4紙に比べて取り扱える情報量が多くなります。

これは、スケジュール管理においては重要な意味を持ちます。
トヨタ自動車の生産方式として有名なものに「カンバン方式」がありますが、この機能を簡単に説明すると、必要なものを、必要なとき、必要なだけ手に入れるための工夫になります。

自動車のような、複数の部品が製造に必要な製品は、生産管理を行う際にあらかじめ何がどのくらい必要かを可視化することで、生産の非効率性を排除できます。
これは、一般の会社でも応用できると考えられ、カンバン方式に関する書籍は多数出版されています。

多数の人間が別々の作業を行うことにより製作物を納品する場合、それぞれの作業内容や進捗度が他者に分かるようになっていると、管理職としては仕事が進めやすくなります。

進捗が遅い人のフォローに入ったり、早い人には別の作業に移ってもらうなど、フレキシブルな対応が取れるようになります。
A3紙であれば、半月・1ヶ月単位の予定を印刷しても文字が小さくならないため、小規模のプロジェクトであれば1枚で現状把握が可能になります。

A4紙の大きさでは難しいですが、A3紙であれば数人単位でのオフィスワークなら管理は十分可能な大きさです。
一部のIT企業においては、開発期間短縮のため、A3用紙を実際に「カンバン」に見立て、作業の進捗を各工程の担当者が確認しながら進めているところもあります。

出版物の自前化

広告に予算をかけられる企業であれば、会社案内・パンフレットなどを広告代理店に依頼できるかもしれません。
しかし、多くの中小企業においては、外注にはそれなりのハードルがあります。

そのため、自社で作成する場合には、できる限り予算を抑えつつ、質の高いものを作成したいと考えます。

ポストなどへの投函を想定したイベントの案内などであれば、A4・B5紙の方がかえって効果的ですが、会場に足を運んでくれたお客様に渡すものであれば、やはり1枚で極力多くの情報を伝えたいものです。

A4紙を複数枚使って冊子を作るのは、人員が限られている会社ではなかなか難しいところがあります。
その点、A3紙であれば1枚に情報をある程度集約できますから、作る側も持ち帰る側も手軽です。

お互いにメリットのある方法として、A3印刷が機能する一般的な例の1つと言えるでしょう。

A3印刷対応のコピー機・複合機を選ぶ際の注意点

A3コピー機を選ぶ注意点のイメージ写真

上記のように、A3印刷のメリットを理解すると、将来性を考えてA3印刷ができるコピー機・複合機の購入を考えようと思うかもしれません。
実際、大は小を兼ねるという言葉もあるように、機能として備わっていればいざという時に使える安心感もあります。

しかし、ただやみくもにA3印刷ができる機器を選べばよいというわけではなく、やはりいくつか注意点があります。
ここからは、A3印刷機能を備えたコピー機・複合機を選ぶ際の注意点についてご紹介していきます。

給紙段数

A3印刷ができるコピー機・複合機を選ぶ際には、できれば実物を見て判断した方がおすすめです。
【A3印刷ができる機種=サイズが大きい】というイメージがあるかもしれませんが、今ではこの図式は、一概には成り立たないからです。

テレビCMなどで見る、オフィスの複合機としてイメージする形状は、概ね給紙段数が4段のものです。
しかし、A3印刷自体は、必ずしも給紙段数が4段のものでなくても可能です。

よって、給紙段数が2段で、印刷用紙をA3、A4の2つに絞るといった方法も可能になるのです。
ただし、取引先が多ければ多いほど、相手によって合わせなければいけないシーンも増えると想定しておくと、利用可能な規格は多ければ多い方がメリットがあります。

複合機の場合はFAXの送受信を行うこともありますから、複数の規格を用意しておいた方が、業務に手間をかけるリスクが少なくなります。
コピー機・複合機を購入する場合は、対外的な事情も勘案して選ぶのが賢明です。

リースを選ぶか、中古で済ませるか

費用面で迷うのが、リースを使って新品を使用するか、中古製品を購入して済ますかです。
もし、事業が軌道に乗って、印刷の機会も増えることが想定されるのであれば、新品をリースした方がおトクになる場合があります。

リースを考える場合、本体価格はもちろんですが、カウンター料金も視野に入れる必要があります。
たくさん印刷する場合は、その分カウンター料金が安い方が有利になりますから、リースであれば幅広いプランの中から商品を選べます。

中古の場合は、その販売店に存在する品の中から選ぶ必要があり、しかも数年落ちの商品もざらにあります。

事業拡大で利用する場合、一時的なニーズで使用するケースを除き、旨味はそれほど多くありません。
ただし、信頼関係が築けている業者を相手にするのであれば、オススメの機種を紹介してもらうのも一手です。

また、全てがそうとは限りませんがリースの場合のカウンター料金はA3サイズでも1枚、A4サイズでも1枚と同じカウントとされる事が多いです。
そのため同じ1枚料金としてカウントされるのであれば、A4よりもA3で印刷した方がお得という事にはなります。

細かいところにはんありますが、コピー機は契約後は非常に長く使うものになりますので、そういったところも考慮しておくと良いかもしれません。

電子データでのやり取りが主流なら、もう一度検討してもよい

A3用紙のPDFをやり取りすることはあっても、実際に紙ベースで印刷しない場合は、あえてA3印刷を取り入れる必要性は少ないかもしれません。
FAXなどのやり取りが無いのであれば、プリンタだけを単独で購入し、A3印刷はそのプリンタで行うという方法もあります。

コピー機・複合機に「あえて」A3印刷の機能を追加する理由がある場合にのみ、導入を検討すべきでしょう。

この記事のまとめ

コピー機・複合機の購入を検討する際、A3印刷の機能は必ずしも必要というわけではありません。
しかし、対外的なやり取りが増えてくると、自社のルールだけで全て通していくという事は難しくなります。

そうなった時の事を踏まえて、A3用紙自体のメリットも含め、会社の将来性を考えると、導入することは決して予算の無駄遣いにはなりません。

自分たちに必要な機能を選びつつ、納得できる機種を選ぶように心がけましょう。

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