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コピー機のメンテナンス・修理や故障対応について
メーカー契約と代理店契約での違いやそれぞれの特徴
コピー機のリース契約において、リース料金・カウンター保守料金などの料金体系と同じくらい重要視されているのが「保守・メンテナンス」です。
一般的には、コピー機のメーカーがメンテナンスを担当する「メーカーメンテナンス」と、リース会社の代理店側がメンテナンスを担当する「代理店メンテナンス」の2種類に分かれます。
メンテナンスにつき、メーカーと代理店のどちらを選ぶのかという問題は、おそらく多くの会社が悩むところです。
それぞれに一長一短があり、サービスの質も一概には比べられず、契約時にどちらが安くなるかは相見積もりを取ってみないと分からないからです。
しかし、対応力や技術力に関しては比較的はっきりとした違いが見られ、あらかじめ知っておくと自社にとって有利な条件で保守・メンテナンス契約を結べます。
この記事では、コピー機のメンテナンス契約の種類について、メーカー・代理店それぞれの契約における特徴・メリット・デメリットをご紹介します。
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メーカーメンテナンスの特徴と、選んだ場合のメリット・デメリット
メーカーメンテナンスの強みは、メーカーが製造したコピー機について熟知したスタッフが派遣されることで、大手であればあるほど各地に拠点があるので対応が早くなります。
ただ、組織が大きいことで逆に柔軟な対応を妨げているケースもあり、巨大なメーカー・認知度の高いメーカーであっても、対応に後れや不手際が生じるリスクは存在します。
多くのユーザーは、高い技能を持つサービスマンを安定して派遣できるメーカーメンテナンスに魅力を感じますが、メーカーだけが完璧な対応を実現できるとは限りません。
まずは、メーカーメンテナンスの特徴と、選んだ場合のメリット・デメリットをお伝えします。
コピー機のメーカーが保守メンテナンスを担当
メーカーメンテナンスを選んだ場合、リースした(中古なら購入した)コピー機のメンテナンスを、そのコピー機を製造したメーカーが担当します。
京セラなら京セラのサービスマンが、コニカミノルタならコニカミノルタのサービスマンが、故障の修理や備品・トナー交換を担当します。
メーカーが派遣する以上、サービスマンにも一定の技量が求められるため、サービスマンは各製品について深く学ぶ機会が設けられます。
構造や部品など、修理に必要な知識をメーカー直々に指導したスタッフが対応してくれますから、安心感を求めてメーカーメンテナンスを希望するユーザーも多いようです。
技術・対応エリア・コスト感はさすがの一言
多くのメーカーは全国規模で拠点を持っているため、一定の技術力を持つサービスマンが各地に配備されており、離島での対応力があるメーカーも少なくありません。
自社製品の整備・修理に関して、研修やテストを受けて一定の能力を身に着けているスタッフが場所を問わず対応してくれるなら、ユーザーとしては安心できるはずです。
コストについても、メーカーという巨大な組織が修理専門の人材を育成している分、相対的にランニングコストが安くなる傾向にあります。
相見積もり時の交渉次第では、毎月の費用を抑えつつ、技術力のあるサービスマンにメンテナンスを依頼することも不可能ではありません。
どこの誰がメンテナンスに来るのか分からない状況であれば、やはりメーカーの機器に精通したサービスマンが必ず来てくれるメーカーメンテナンスを選ぶのは、多くのユーザーにとって自然なことだと考えられます。
リース契約自体が初めてで、安心してコピー機の修理を任せたい場合は、メーカーメンテナンスを選んだ方が無難です。
過去の対応が内部で共有されノウハウ化されやすい
コピー機は精密機械であり、同じような故障やメンテナンスでも、機種によって細かく見れば異なる事もあります。
素人には同じように見えても、実際にはプロの目でよく調べて見てみれば、似て異なる症状といったこともありえます。
メーカーでは全国各地、様々な拠点に設置されたコピー機の保守やメンテナンス、修理を請け負っているため、随時それらの情報が集められています。
そうなると、代理店メンテナンスのように一部の拠点だけで行っているメンテナンスや修理の数とは当然ながら大きな差が生じます。
滅多に起きないような事例でも、メーカーの場合はそれらが過去に1度あればノウハウとして蓄積されていきます。
様々な機種、様々な事例、それらが全国各地から日々情報として集められノウハウ化し、スタッフに共有化されるため、高い技術力と対応力が期待できます。
全てのメーカーに対応力があるわけではない
メーカーメンテナンスを選ぶ際に注意したいのは、コピー機メーカーの全てが対応力に優れているわけではない点です。
広告などで全国対応できると説明していても、実際には離島・僻地はNGだったり、到着までに時間がかかってしまったりする可能性はあります。
メーカー側もビジネスのため、やはり地域毎に差があるのは致し方ないところがあります。
都心などであれば特に気にする必要はないかもしれませんが、特に地方や企業が少ない地域などは注意が必要です。
コピー機の修理というのは、どのオフィスでも即日対応が求められる事がほとんどです。
丸一日、コピー機が使えないとなると、オフィスにいる社員全員の仕事が止まってしまいますから、できる限り早く修理して欲しいと考えるものです。
しかし、状況によっては翌日もしくはそれ以上の日数がかかるケースも想定され、多くの顧客を抱えているメーカーの中には、四角四面な対応を見せるところもあるようです。
料金体系においても融通が利かず、夜間対応・土日対応は別料金となるリスクもあり、土日に営業している事務所にとっては無駄な出費となります。
メーカーにメンテナンスを頼むことが本当に有利かどうかは、自社の置かれた状況を考えた上で判断した方が良さそうです。
代理店メンテナンスの特徴と、選んだ場合のメリット・デメリット
メーカーメンテナンスに対して、代理店メンテナンスはリース会社の代理店がコピー機のメンテナンスを行います。
オフィスがある都道府県・市町村に事務所を構えていることが多く、メーカーよりも近い立場で対応してくれます。
しかしながら、技術力や対応力がメーカーと比べると差が生じてしまいやすい点は否めませんし、メーカーと比較して倒産のリスクも高い傾向にあります。
ただ、一定の事業規模ならオフィスにコピー機は必需品となりますから、よほど放蕩経営でない限り、代理店メンテナンスだからといってリスクが極端に高いわけではありません。
続いては、代理店メンテナンスの特徴と、選んだ場合のメリット・デメリットをお伝えします。
代理店が直接メンテナンスを行ってくれる
リース契約を終えて、コピー機をオフィスに設置した後、代理店の中には自分たちで直接コピー機の保守やメンテナンスを担当する会社があります。
これは決してまれなことではなく、どの地域でも一部代理店は地元企業が使っているコピー機の面倒を見ている事も多いのです。
メーカーメンテナンスと比較して、どうしてもやり玉にあげられやすいのが「対応の質」です。
しかしながら、正直なところ、こちらは代理店によってピンキリというのが実情です。
OA機器は時代とともに進化を続けているため、サービスマンもまた進化すべく技術を磨いています。
サービスマンの技術を確認するテストの一つとして、各メーカーでは「サービスマンコンテスト」を実施しており、技術を証明する場も設けられています。
コンテストの中には、参加者約2,000人の中から全国大会に進めるのは約20名と、非常に狭き門となっているものもあります。
コンテストで良い成績をあげたサービスマンは代理店でも評価されますし、代理店の公式サイトでも入賞者の情報を載せていることから、入賞者の存在は自社の技術を宣伝する格好の材料となります。
よって、一概に代理店メンテナンスだからといって、技術力がないと決めつけることはできません。
ただ、どうしても保守やメンテナンスなどについては、属人的な要素が強くなります。
そのため、メーカーの場合はそのコピー機を作った企業でもあり、教育や指導などそういったことに長けて、平均的に高いスタッフが育つ環境があります。
一方、代理店の場合は専門中の専門では無いため、どうしても人によってバラツキが生じてしまう可能性が高くなります。
場合によっては、話しやすくスキルも高い代理店スタッフが担当になることもあれば、その逆の場合も可能性としてはメーカーメンテナンスより高くなりやすい傾向があります。
クライアントに近い立場の人が対応する分、柔軟性が高い
代理店がコピー機のメンテナンスに携わる場合、その多くは地元密着や地域密着型です。
守備範囲が広い場合でも、例えば関東地方・四国全域など、メーカーに比べて対応先がコンパクトにまとまっています。
大きめの代理店であれば首都圏や関西圏を中心に、そうでない中小代理店であれば、特定の地域に特化して専門としてやるという事が多い傾向にあります。
メーカーメンテナンスでは、保守の範囲が明確に定められているため、不具合の内容によっては十分な対応が期待できないリスクがあります。
あくまでもメーカーからの派遣のため、コピー機のこと以外の事に関与することはまずありません。
これに対して代理店メンテナンスでは、各オフィスのコピー機について細かい部分まで相談に乗ってくれることが多いですし、代理店によってはコピー機以外の取扱いなどもあれば、そのオフィスやビジネス事情に合わせた雑談・相談なども可能なため、メーカーよりも柔軟性の高いサービスを受けられるというメリットがあります。
また、代理店メンテナンスの担当者は、何らかの事情がない限り変わらないことがほとんどです。
長い間コミュニケーションを取ることによって信頼関係が生まれやすくなります。
例えば、新しい機種の操作方法が分からない・もっと便利な使い方を試したいなどの疑問に対しても、ユーザーのニーズを汲んだ対応が期待できます。
土日祝・夜間の対応についても、電話がつながれば駆けつけてくれるなど、信頼関係に応じて人間味のある対応が受けられることも珍しくありません。
代理店メンテナンスの場合、顧客が喜ぶ対応をすることが、そのまま将来の自分たちの利益につながると考える会社が多いため、あまり極端なお願いでない限りは、融通を利かせてくれることが多かったりします。
メーカーより技術力・対応力が低いケースをどう考えるか
代理店メンテナンスを行っているところは、親しみのある対応やフットワークの軽さが魅力です。
しかし、メーカーメンテナンスに比べると、対応にムラが出ることもあり、その点が気になるというユーザーも多いです。
というのも、実際問題として、コンテストで入賞するような実力があるサービスマンを見つけられる確率は非常に低いです。
全国大会の入賞者がいる代理店をわざわざ選ぶようなことは、多くの会社にとって現実的ではありません。
コピー機に対するメンテナンスの知識・経験が浅いサービスマンが、たまたま自社の担当になることも珍しくないので、スタッフの技術差をどう受け入れるかが課題となります。
代理店メンテナンスは色々な副産物メリットがあるとはいえ、あくまでもコピー機という点で考えた場合、リスクという面ではメーカーメンテナンスよりは高くなってしまいがちです。
コピー機のことが多少なりとも分かるスタッフがいて、保守料金がまあまあ安いなら、代理店メンテナンスでも十分かもしれません。
ただ、技術に定評がない・もしくは技術のレベルが分からない代理店に依頼するなら、少し気を付けた方がよいでしょう。
対応に価格が乗ってしまうことも
保守やメンテナンスを代理店が行う場合、そのコストは代理店が請け負わなければなりません。
メーカーに一任すれば、どういった対応が発生しようとも、それはメーカーが対応してくれるため、余分なコストは代理店には生まれません。
故障やメンテナンス、対応というのはどういうことが起こりえるかは誰もが予測できません。
簡単な事例であれば、すぐに対処する事は可能でも、複雑で初めて見る事例やわからない事などがあれば、それだけ人件費などコストは嵩みます。
そうなってくると、代理店には重くのしかかってくるため、場合によっては保守用の人件費や物品のコストを抱えておくために費用が必要になり、それらをカウンター料金などにひっそりと上乗せされるという可能性もゼロではありません。
実際、代理店の中には、保守をメーカーに一任し、窓口的な役割だけに徹する事で、あえて低価格を実現しているところも多くあります。
おわりに
メーカーメンテナンスも代理店メンテナンスも、それぞれ得意とする分野が違うため、ユーザーとしては頭を悩ませる問題です。
そして、これはまるで住宅の賃貸・購入のように、どちらが良いかというのが立場や環境によって変わってくるものです。
しかし、どちらを選んだとしても最低限のサービスは受けられるはずですから、ユーザー自身の対応力やサービスマンの安定性などを考慮して選ぶのがよいでしょう。
過去にコピー機のリース契約を結んでいたり、社員の中にコピー機に詳しい人がいたりするなら、そこまでサービスマンの質にこだわる必要はないかもしれません。
逆に、コピー機の事などは特にわからないし、スムーズな対応をサービスマンに求めるなら、メーカーメンテナンスの方が安心できるはずです。
また、コピー機の稼働が生命線と言えるような業種などの場合、仮に1日でも止まると非常に痛手を食らう場合はそこを重点的に考えるようにしましょう。
専門性をとるか柔軟性をとるかは、ユーザー側のニーズ次第であり、どちらが優れているかというのはありません。
リース契約を結びコピー機を導入した後は、5年といった長く付き合っていくため、保守やメンテナンス、修理とは切り離せません。
つい導入前や導入時には本体価格など目に見える料金を注視しがちですが、保守やメンテナンス、修理について、メーカー・販売代理店それぞれの特徴をよく理解して、契約を結ぶことをおすすめします。
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