技術力に定評があり創業者が有名な京セラ。
コストや耐久という点においては優れたコピー機

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  • 2021.08.27

京セラという名前を聞いて思い浮かべるのは、おそらく名誉会長となった稲森和夫氏の面影ではないでしょうか。
数多くの事業に参入していることから、どのような企業なのかを具体的にイメージできないという方も多いと思います。

しかし、その技術には定評があり、コピー機・複合機も一定の評価を受けています。
今回は、京セラ製のコピー機・複合機について、特徴をご紹介していきます。

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京セラとは「京都セラミック」の略称だった

京セラという会社の興りは、1959年に設立された「京都セラミック株式会社」にまでさかのぼります。
もともとは、ファインセラミックスの専門メーカーとして創業したという経緯があり、今では考えられませんが資本金300万円・従業員28名からのスタートだったのです。

セラミックの「何でも屋」として頭角を現す

創業者であり名誉顧問でもある稲盛氏は、言わばセラミックの何でも屋として頭角を現してきました。
多くのファインセラミック製電子部品は海外で製造されていたことから、そのシェアを確保するため、営業先では何でも「やらせてください」と請け負っていたそうです。

その後、ICの伸びを確信した京セラはセラミックパッケージへの投資を決め、世界市場のトップに立ちます。
ここから、精密機器製造などの多角化経営へと乗り出していくのです。

セラミックスは精密機器にとって重要な部品

取り扱いがあったファインセラミックスは広い用途に用いられ、そもそもセラミックスは古来、陶磁器などの「焼き物」に使われていました。
やがて時代を経て、金属材料と強固に接合するための技術も開発され、半導体にも用いられていきました。

セラミックスは電子部品の急速な小型化・高性能化を図り、日本製精密機器の躍進を支えた技術の一つだったことから、多角化経営をはかる中でプリンター事業にも京セラが進出していたのは、ある種必然だったと言えるかもしれません。

コピー機・複合機事業への本格的参入は2000年から

京セラは、三田工業の会社更生法適用により、京セラミタ株式会社に商号を変更した会社を立ち上げることになりました。
適用後1年ほどで更生計画が終了し、やがて京セラのプリンター事業を統合する方針を発表することとなります。

こうして、京セラドキュメントソリューションズ株式会社という新しい会社が誕生し、世界各国に事業所を展開していきました。

京セラと言えばコストと耐久性

京セラのコピー機・複合機を愛用する方の多くは、そのコスト感覚と耐久性を評価しています。
具体的には、どのような点が他メーカーに比べて有利なのでしょうか。

ベンチャー企業はコストに敏感

京セラはベンチャーとしての歴史を持っていることから、商品においてもコストカットの感覚を反映しています。
以下に、気になる機能をいくつかご紹介します。

白紙印刷省略

オフィスワーカーにとっては驚愕の機能だと思いますが、TASkalfaシリーズの一部機種では、原稿を読み込んだ際、全く記載のない白紙ページが混じっていた場合は、その分は印刷に含めず次の原稿印刷に進めるという機能があります。

ともすれば、会社員ともなると1円単位のコストカットについては無頓着になりがちですが、機械の側からそれを提案してくれるというのは、経営者としては非常にありがたい機能と言えるでしょう。

コストの問題だけでなく、白紙ページが印刷されないことにより排紙の無駄がなくなって、環境面にも優しい機能と言えるかもしれません。

2色コピー機能

コピー機・複合機のコストを考えるうえで分かりやすいものには、コピー用紙の他にインクがあります。
「カラー印刷は極力控える」ようにするのは、ほとんどのオフィスで実践している基本中の基本になります。

しかし、ときには「ここにマーカーが欲しいんだけどな……」という状況に遭遇することもあるでしょう。
そんな場面で役に立つのが「2色コピー機能」になります。

この機能は、6色の中から指定する色を選択し、黒と組み合わせた状態で2色コピーを刷る機能になります。
カラーまでの色彩はいらないけど、2色で印刷すれば重要な部分を特に見やすくできますし、トナーもその分節約できます。

インターネット経由でのFAX

そのほかには、インターネット経由でFAXを送信する機能が備わっている機種があることも特筆点になります。
電話回線よりもスピードが速く、コスト削減にもつながります。

設定を変更すれば、受信したFAXを表裏両面に印刷する機能・2枚の受信FAXを1枚にまとめて印刷する機能なども利用できます。
普段FAXで受け取る原稿のサイズがある程度固定化されている職場であれば、普通なら2枚になるところを1枚にまとめられるため、重宝する機能と言えるでしょう。

用紙節約・印刷文書のコンパクト化というメリットは、持ち運び・収納の面でも長い目で見れば必要な備品を減らせるという利点があります。

長く使えるように考え抜かれた優れた耐久性

複合機メーカーとして京セラを評価する方に多い声は、その耐久性です。
一度導入すれば他メーカーに比べて長く使えることから、その点を評価する声も多いようです。

京セラがセラミックスを取り扱っていたことも関係しているのでしょうが、京セラの複合機で用いられているドラムの耐久性は高く、他業者よりも硬度が高いという特徴を持っています。

つまり、別メーカーの機種と一緒に同じ回数だけ印刷したとしても摩耗しにくいため、その分印刷の精度を高いまま維持できるのです。
通常のドラム寿命は10万枚程度とされていますが、京セラ製品ではそれをはるかに超える100万枚という水準になります。

もちろん、使い手の環境によっては寿命が早まる可能性は否定できませんが、利用者にとっては嬉しい機能の一つと言えるでしょう。
特に、毎日の印刷物が多ければ多いほど、メリットは大きいはずです。

独自の技術が使い勝手を後押し

耐久性を実現しているのは、他メーカーと比べて優位に立てる技術を持っているからですが、もちろんドラムだけではありません。
最新機種では、印刷時の現像剤を新しい状態に保つシステムが用いられており、印刷物の質の高さが維持されるという利点もあります。

画質についてはさすがにキヤノンなどに比べると性能は絞られていますが、それでも簡単な画質調整は行えるスペックを備えています。
具体的には色合いの調整であり、人物や風景の画像について、どの色を引き立たせるのかをワンタッチで調整できる機能になります。

そのほか、機種によってはカラートナーがなくなり交換が必要になると、その時点で一度動きが止まってしまうことがあります。
そのような場合であっても、モノクロ印刷だけは続けられる仕組みになっていて、FAXを止めることがないという便利な機能も備えています。

カラ―トナーはその時点でモノクロとは分離されていることから、ドラムをその分使わずに寿命を延ばせるという利点もあるのです。

購入コストの面ではライバルがシャープ

京セラのコピー機について語るうえで抜きにできないのは、同じ安価モデルのラインナップを持つシャープです。
基本的に京セラはシャープよりもシェアが少ないため、そのシェアの少なさを見越して、大胆な価格戦略をとっているものと考えられます。

その分、シャープよりも安めの値段を提案できるメリットがあるのです。

本体の安さで言えば京セラに軍配

同じような機能を備えたモデルなら、本体の安さで言えば京セラに分があります。
本体定価で言えば100,000円ほどの差が生じており、とにかく安く抑えたいという方であれば、京セラを選んだ方がよいでしょう。

また、カウンター料金で比べた場合でも、モノクロは実質1円を切り、カラーは10円を切る金額が目安になりますから、毎月のランニングコストが気になる方でも安心です。

京セラはパーツの耐久性こそ高いが、かつては故障が多かった

シャープはコンビニで使われている複合機について高いシェアを誇っています。
厳しい環境下でも長い間正常に動くことを考えると、全体的な耐久性は高いモデルが多いという特徴を持っているものと言えます。

これに対して京セラは、確かにドラムなどの耐久性があることは確かですが、一時期は故障が多いことで有名になりました。
その理由として、国内での生産を止めて中国工場への移管を果たしたことが挙げられます。

部品にバラつきが多かったり、半年以内に不良が多発したりと、移管をきっかけにトラブルが多少なりとも発生していました。

しかし、そういったものは昔の話しで、近年のモノは既に改善されていますので安心して導入ができます。

外観のデザインとしては京セラモデルの方がスタイリッシュ

シャープや他のメーカーとデザインを比べたときに、外観のデザインはどちらかというと京セラの方がスタイリッシュです。
多くのメーカーが白に近い色をボディに用いているのに対し、京セラはドラムの耐久性を表す色として黒を用いています。

オフィスの雰囲気によっては、白よりも黒の方が映える場合がありますから、見た目的に気になるようであれば京セラを選ぶという手もあるでしょう。

重さこそありますが、寸法や専有面積だけを比べれば同等モデルでシャープよりも小さめとなっていますから、利用する際の環境をいろいろ想定できます。

メンテナンス面での評価は一般的

実際に京セラを使っている方の多くは、メンテナンスの面では高い評価でも低い評価でもなく特に問題ないという評価が多いです。
少し不満点があるとすると、下記のような声を聞きます。

京セラの保守サービス拠点は少ない部類に入る

京セラは、他の大手に比べると拠点数は比較的少ない部類に入ります。
そのため、どうしても地域によってサービスが後手になってしまうのは否めません。

連絡は取れてもすぐに対応してもらえなかったり、対応後も不具合が続いたりといった問題は少なからずあるようです。

メーカーメンテナンスと代理店メンテナンスとのスペックが違う

評価に直接つながっている部分としては、京セラがメンテナンスする場合と代理店がメンテナンスする場合とで、修理の出来が違うという問題が発生する点です。

メーカー側が迅速に対応するのに対し、代理店では修理に時間がかかる傾向にあります。
スキルも個々人によって差があることから、全体的に低い評価につながっているという印象です。

地方であれば代理店を通すことになりますから、京セラは首都圏向けと言えるのかもしれません。

電話対応・担当者自体は悪くない評価

問題が起こった際の電話対応や、直接対応する担当者の評価については、それほど悪くないという印象です。
こちらも、個人の能力や雰囲気次第で評価が分かれるという意見が多いようです。

ただ、代理店を通す場合については、実際に担当するのはメーカーではありませんから、スキルの面からも慎重に対応する必要があるでしょう。

この記事のまとめ

数多くの企業再建を行ってきた稲盛氏のスピリットを受け継ぐ京セラですが、コピー機・複合機の面でも改革を実施してきました。

その結果、一時期はそのスペックに不安を持たれることはありましたが、大手が提案できない安価なプランやパーツの耐久性に富んだ機種の製造など、その取り組みに対する評価は年々上がっています。

メーカーのメンテナンスが受けられる地域は限られているため、オフィスのある地方によっては不利な場合もありますが、予算を少しでも多く削りたいなら有効な選択肢の一つと言えるでしょう。

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