新型コロナとコピー機のリース審査について。
審査に影響はあるのか、厳しくなったりするのかどうか

世界中が新型コロナウイルスの影響下にある中、コピー機リースの新規契約につき、その審査に影響が出ているという声が聞かれるようになりました。

もともと、ペーパーレス化が進むオフィスにおいて、コピー機・複合機の存在感が薄くなっている点は指摘されていましたが、そのような中でも新規顧客に厳しい対応を取らざるを得ない状況が散見されています。

コピー機のリース契約は、概ね5年以上の契約期間が設定されているため、契約して間もないうちから支払いが滞ってしまうと、代金の回収が非常に難しくなる可能性があります。

よって、リース会社が慎重な姿勢を見せること自体は想定の範囲内と言えそうですが、せっかくこれからリース契約を結ぼうと考えていた人は、その他の選択肢を想定しなければならなくなります。

この記事では、コピー機のリース審査における最近の事情・新型コロナ禍で審査を通しやすくするための対策についてお伝えします。

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新型コロナの影響は、リース業界にも影響がないとは言えない

良くも悪くも、多くの会社が新型コロナウイルスの影響を受けている状況が続いていますが、リース業界も例外ではありません。
自動車や船舶などのリースが特に顕著ですが、コピー機含めそれ以外の商品も、何らかの影響を受けています。

リース料等の支払いができない会社が出てきた

日本で新型コロナウイルスの感染拡大が続いたことで、リース事業協会にはリース料金の支払い猶予に関する相談が相次いでいる状況です。

2020年5月には、新型コロナ禍の影響が強まる以前と比べて、およそ3倍の問い合わせが相次いでいる状況が報じられており、リース会社としても柔軟な対応が求められています。

実際の対応としては、支払いを翌月以降に繰り延べるなど、顧客の財務状況を考慮しながら柔軟に判断してくれるケースが多いようです。
この傾向は、コピー機に限らず車両などでも同様で、売上ダウンに伴い残債の少ない車を売却するなどの選択肢を取らざるを得ない会社も見られます。

経済産業大臣の要請も

2020年3月6日には、経済産業大臣から「新型コロナウイルス感染症の影響拡大を踏まえた中小企業等に対するリースの支払猶予について」という要請が出ています。
内容は以下の通りです。

1.リース事業者において、国内外での営業の停止や工場・店舗等の閉鎖による売り上げの大幅な減少などの被害が生じた中小企業等からの支払猶予や契約期間延長の相談があった場合には、リース対象機器等の使用可能期間を考慮しつつ、支払条件の変更等の柔軟かつ適切に対応すること。

2.上記の対応が徹底されるよう、必要な措置を講ずるとともに、貴協会所属のリース事業者に対して周知・徹底すること。

特に、新型コロナウイルスの影響を強く受けるであろう中小企業等へのサポートを重視した要請となっており、リース会社も柔軟に検討せざるを得ない状況と言えます。

既存顧客のサポートを重視する以上、新規契約はより慎重にならなければならず、一方で契約数を増やさなければ自社の経営にも影響するため、どのリース会社も厳しいかじ取りを要求されていると言えそうです。

よって、今までよりも審査基準が厳しくなるリース会社が出てきたとしても、まったく不思議ではありません。

審査に通らなかったから現金払い?

コピー機・プリンターなどのリース契約を結んだ場合、基本的には審査が通ってからの納品・利用となります。

しかし、代理店の中には審査に通る前の段階で先に現物を納品した結果、結局審査が通らず、返品もしくは現金での購入を選択するよう顧客に求めてきたケースもあるようです。

担当者からは、新型コロナウイルスの影響で審査が通らないという説明があったことから、リース会社の審査基準が厳しくなっている状況がうかがえます。
世知辛い話ではありますが、リース契約の年数を考えると、致し方ない一面はあります。

ただし、このような納品トラブルは、もともと比較的少額の商品を扱う小口リース取引で聞かれることが多いトラブルの一つに分類されます。
よって、もし自社で契約を検討している際に、審査が通る前の納品を提案されたら、少し疑ってかかった方が賢明です。

そもそも、新型コロナウイルスの影響から現金払いに切り替えて欲しいという言い分は、顧客にとってはフェアではありません。
本来の順番から考えても、審査が終わってからの納品が基本ですから、そのような代理店の仕事の流れは不適切です。

そのため、無事納品が終わったとしても、以下の点について確認が必要です。

  • 審査が通っているのかどうかの確認
  • リース会社からの電話連絡がない場合は、審査の進捗状況の確認

このようなケースに関して言えば、新しくリース契約を結ぶ際、万一のことを考えて契約書の内容を熟読してから判断することをおすすめします。

現場での動きはどうだったのか

次に、実際に審査を通すまでの流れを担当する、代理店側の動きはどうだったのかについて解説します。
各社の事情をまとめると、確かにシビアな時期があったことは事実ですが、次第に改善傾向にあるようです。

審査が通らなかったのは、2020年3~5月まで

日本において、新型コロナウイルスの影響が非常に強かった時期は、緊急事態宣言が出されて自粛の動きが強まった時期と推察されます。
コピー機のリース業界では、「2020年3~5月」までがピークの時期であり、この頃は多くの代理店がリースの審査を通せずに終わっているようです。

先の見通しがつかず、会社として新規契約を受け付けない方針を固めたリース会社も少なくなく、結果的に審査そのものができなかったケースも見られます。
全国にウイルスが蔓延し、医療崩壊が起こるリスクも報じられていた時期だったこともあり、苦渋の決断だったものと予想されます。

エクスキューズとして「コロナのせい」と回答するケースも見られた

そもそも、個人情報保護の観点から、審査に落ちた理由は原則として公開されることはないため、代理店としても理由は推察するほかありません。
そこで、一部代理店・リース会社は、審査に落ちた顧客に対する一種のエクスキューズとして、新型コロナウイルスの存在を利用したこともあったようです。

確かに新型コロナウイルスの影響から審査できなかった事例もありますが、例えば個人信用情報に問題があった・融資額の限度を超えていたなど、他に何らかの事情があって契約できなかったケースも数多くあったものと考えられます。

顧客の心情としては、審査に落ちたとしても気が軽くなる効果はあったと思いますので、何とも皮肉な現象と言えます。

2020年7月以降は改善傾向にある

2020年5月頃までは、新規の審査はどのリース会社も厳しかったものの、2020年7月以降は改善傾向が見られるようになりました。
2020年上半期に審査を通して落ちた顧客が、7月以降に再度審査を通してOKをもらうケースも出てきており、ピーク時に比べれば多少マシになったという印象です。

今後、第2波・第3波の影響が生じた場合、どのような影響が出るかは不透明です。
しかし、2020年9月現在の状況としては、審査そのものは通る可能性が十分あると判断してよいでしょう。

リース契約の難易度を下げるためにできること

続いては、リース契約の難易度を下げるため、ユーザーができることについて考察します。

新型コロナ禍での新規契約に関する実情は、各リース会社によって方針が異なるため一概には説明できませんが、審査に通りやすくなるための方法はいくつか模索できるはずです。

業種による差はないものと心得る

すべてのリース会社に通用する話ではありませんが、新型コロナウイルスの影響という部分だけに限定して言えば、審査の通りやすさにつき業種による差はないものと考えてよいでしょう。

経営者の個人信用情報や財務状況・開業してからの年数など、基本的な部分で落ち度がなければ、審査に通る可能性は十分あります。

ただ、開業している地域によっては、審査が通らないリスクもあります。
例えば、新宿歌舞伎町・札幌すすきのなど、繁華街のオフィスは経営リスクも高いと判断されるため、敬遠されるおそれがあると覚悟しましょう。

また、事情があったとしても、事務所の登記場所をコロコロと変えていると減点材料になります。
長期的に経営を続けられる・続ける予定であることをアピールできる材料を揃えることが、リース契約の審査に通る大前提です。

信用情報に傷をつけないなど、基本的な部分をおろそかにしないこと

現段階でできる審査対策としては、とにかく信用情報に傷をつけないなど、基本的な部分をおろそかにしないことです。
電話料金など、小さな支払いを遅くしただけでも審査に影響を及ぼすおそれがありますから、審査を控えている間は十分注意しましょう。

個人信用情報がリセットされるまでには、5年という長い期間を要します。
重大な問題に発展しないよう、常日頃の入出金には気を配ることが大切です。

新型コロナ禍による影響が限定的であると説明する

その他、新型コロナ禍の影響を懸念しているなら、自社にとってその影響が限定的である材料を用意すると、アピールの材料になるでしょう。
具体的には、2020年度の売上が大きく減少していないこと・オフィスの3密対策を徹底していることなど、好印象を与える情報を用意しておきます。

それだけで可決・否決に大きな影響を与えることは考えにくいですが、少なくとも熱意を先方に感じさせることはできるはずです。

特に、通るか通らないか50%の確率といった状況では、そのようなこまめなアピールが功を奏するケースもありますから、できるだけ味方を増やすための努力を行いましょう。

おわりに

一時的ではありますが、新型コロナウイルスのまん延は、コピー機のリースにも少なからず影響を及ぼしました。
2020年3~5月は、そもそも新規の契約さえままならなかった時期もあり、残念ながら審査に通らないという会社も多かったようです。

しかし、不幸中の幸いと言うべきか、日本は他国と比較する限り少ない影響に抑えられ、少しずつ市場も回復してきています。
依然として予断を許さないコロナ情勢ですが、いつまでも悪い状況が続かないことを信じて、審査の準備を進めましょう。

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