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月間印刷枚数の適切な枚数は何枚くらい?
同業他社の枚数や同じ業界平均を知って検討しよう
複合機を選ぶ方法はいくつかありますが、日々のランニングコストに直結する指標としては「月間印刷枚数」があげられます。
自社にとって必要な枚数を、スムーズに印刷してくれる機種が見つかれば、無駄にハイスペックな機種を選ばなくても業務に支障はないでしょう。
問題は、自社の適切な月間印刷枚数が分かりにくいことです。
特に、開業間もない時期であれば、具体的な枚数をイメージするのは難しいはずです。
そこで、同業他社がどのくらいの枚数を刷っているのか、業界平均にもとづいて印刷枚数を想定する方法があります。
この記事では、月間印刷枚数の適切な枚数を把握するための方法として、主な業界平均にもとづいたモデル選びについてご紹介します。
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スタートアップの段階であれば、そこまで多くの枚数は刷らない
事業の拡大に伴い、オフィス等での印刷枚数は増加していきます。
しかし、スタートアップの段階でたくさんの印刷物が必要になるケースは限られています。
これから自社で行う事業が、主にモノを売る・作るといった業種の場合、そこまで高性能な機種にこだわる必要はないかもしれません。
将来の成長を見越して購入する場合を除いては、とりあえず1日あたり30枚以上刷れる機種を目安に用意しておけば問題ないでしょう。
一般的な業種であれば、月間印刷枚数500枚程度におさまる場合が多い
いわゆる小売業・運送業・中古車に関する事業など、一般的な業種の印刷物は少ない傾向にあります。
大手スーパーでPOPを頻繁に刷るようなケースもありますが、基本的にスタートアップの段階で月間印刷枚数が500枚を超えることはほとんどないでしょう。
特に、個人で経営しているようなお店であれば、発注書や見積書などビジネス書類の準備が主になるでしょう。
あとは、近所に配るチラシを刷るなどの用途も考えられますが、現代ではSNSによる宣伝・情報提供を活用するケースも珍しくありません。
ただ、営業している地域によってはチラシ営業の方が効果的な場合もありますから、どんなお店でも最低限の性能で問題ないとは言い切れません。
地元密着型の営業を考えているなら、紙媒体での宣伝を想定した機種選びが必要です。
設計や建設に携わる業種は比較的多い
スタートアップでも、設計・建設・不動産などに関わる業種は、印刷枚数が比較的多くなります。
図面や間取りなどのデータをFAXで送受信する習慣があるため、その分800~1,000枚ほどに枚数がかさむ傾向にあります。
企業によっては、PC-FAX機能を用いたり、データをオンラインでやり取りしているところもあります。
ただ、すべての取引先が同じツールを使って情報を管理しているわけではないため、業種全体で見た時、他の会社が使っているものは用意しておいた方が無難です。
その他の基本的な機能は必要になる
コピー機・複合機の機能面でいうと、やはり基本性能として備わっているものは、一通りそろえておきたいところです。
先にお伝えした建設・不動産関係の事業もそうですが、自動車を取り扱うお店の中にはパソコンよりもFAXを主に使ってやり取りするケースが見られます。
また、仮にメールやビジネスチャットを使ってデータのやり取りをしている場合であっても、元データのスキャンなどは必要になってきます。
ビジネス用途でコピー機・複合機を用意するのであれば、最低でもコピー・FAX・スキャンの3機能は備えておきたいところです。
書類をたくさん取り扱う業種は印刷枚数も多い
事業を始めてからの年数や事業規模にかかわらず、書類をたくさん取り扱う業種というものは一定数存在しています。
そういった業種は、当然ながら印刷枚数も多くなるため、例えば自社が以下の業種に該当するようであれば、先行投資としてそれなりのスペックのものを用意しておいた方が安心できるでしょう。
士業・コンサルディング業は印刷枚数が多い
官公庁に提出する書面を作成する各種士業や、クライアントに提案する資料の印刷が必要なコンサルティング業は、事業規模の小さいところでも、月間1,000~2,000枚と印刷枚数が多くなる傾向にあります。
一部士業の仕事に関してはオンライン申請などが可能となっているものの、顧客の側で準備が整っていないとできないことも多いため、紙媒体での申請にも対応できる準備を整えておかなければなりません。
士業においてコピー機が必要になる場面は多く、例えば担当者が出先で別途書類を作成する際にも使うことがあります。
例えば、税理士事務所の場合、内勤者がクライアントの帳簿を作っていて、外勤者はそれをもとにクライアントへのアドバイスを行うという、二人三脚の体制をとっている事務所は多く見られます。
この時、クライアント側の希望に従って、外勤者は内勤者に資料を用意してもらう・FAXしてもらうなどの対応をお願いすることがあります。
そのやり取り自体はメールで行ったとしても、実際に書面を受け取るツールが現地にコピー機・複合機しかないような場合は、やはり現地機のFAX機能を使って印刷するほかありません。
コンサルティング業の場合は、紙ベースでのやり取りが多いクライアントと関係があるかどうかで、印刷枚数が変わってきます。
あまり印刷枚数が多くないようであれば、最低限の機能がそろっている機種で済ませることもできるでしょう。
ただ、自社で作成したデータ・クライアントから受け取ったデータを分析するのに、スキャンしたファイルの形式変換を行える機能があると便利です。
そういった高性能の機種を用意しようと思うと、自ずと印刷速度の速いモデルを選ぶことになるため、枚数にかかわらず一定の性能が求められます。
子供の勉強を支える業種も印刷枚数が多い傾向にある
学習塾・英語教室など、子供の勉強をサポートする業種についても、印刷枚数は多くなる傾向にあります。
テキスト・資料集の印刷など、数枚単位ではなく数十枚単位での印刷で、しかも回数も多いことから、スタートアップの段階から月に2,000枚以上を難なく印刷できる高性能機が必要になることも多いでしょう。
また、複数枚の印刷物を自動でホチキス止めしてくれるフィニッシャーなど、印刷にかかる手間や時間を短縮してくれる機能も用意したいところです。
そのため、使い勝手の良さを追求すると、どうしても高性能機種に落ち着いてしまいます。
病院・介護の分野は多く、自治体はケタが異なる場合も
規模が小さめでも、病院・介護の分野では、月間印刷枚数が3,000枚以上にのぼることも珍しくありません。
カルテ・個人情報の管理など、紙媒体で情報を取り扱っているところでは、どうしても印刷枚数が多くなります。
ただ、現代の医療機関では、電子カルテの導入など、印刷コストに対する施設側の意識も高まってきています。
そのため、伝票や領収書・処方箋・患者用説明資料など、実際には主に患者さん向けの書類を印刷する機会が多くなっているという意識調査の結果もあります。
規模が大きく変わってくるのが自治体で、各部署ごとに推定枚数が細かく公開されている自治体もあります。
全部署を合わせると月間180,000枚以上という数値になり、福祉保健課のように申請書類が多い部署では30,000枚近い月間印刷枚数が算出されています。
もし、NPOなどの立ち上げに伴いコピー機を選ぶなら、組織が関わる部署において、紙面の手続きが多いかどうかで選ぶとよいでしょう。
自社でどのくらいの枚数を使うのか把握する方法
ここまで、業種ごとの月間印刷枚数についてお伝えしてきました。
しかし、最終的に自社でどのくらいの枚数を印刷することになるのか、実際のところは仕事を進めてみなければ分かりません。
枚数の傾向がつかめるまでは、自由度の高い方法で月間印刷枚数の平均値を確認するのが有効です。
以下に、主な方法をご紹介します。
数カ月レンタルしてみて枚数をチェックする
正式にリース契約を結ぶ前に、まずは数カ月コピー機をレンタルして、事務所等で使ってみましょう。
月の平均印刷枚数が割り出せていて、そこから大きく枚数が増える予定がないことが分かっているなら、データをもとに必要なスペックの機種を探していきます。
例えば、月間印刷枚数の平均が1,000枚だったとしたら、営業日換算で1,000÷20=50枚ですから、一日50枚を難なく印刷できるレベルの機種を探して欲しいと代理店に相談できます。
もし、今後枚数が増えることが予想されるなら、その旨も伝えておけば安心です。
比較的安く購入できる機種で様子を見る
レンタルを使うほどの印刷頻度ではないと考えている事務所であれば、当面は新品・中古問わず安く購入できる機種で様子を見るという方法もあります。
インクジェット機で小規模のものであれば、家電量販店で購入することもできますから、印刷速度などを検討しつつ、保証の範囲まで使えるモデルを探しましょう。
オフィス仕様のものが必要なら、中古機を探した方がよいでしょう。
基本的に中古は一点モノですから、品質を購入前に確認しながら検討することはできませんが、優良機を見つければ長く使える可能性も十分あります。
また、中古機は保守契約のパターンもいくつかありますから、それらの特徴を考慮に入れた上で選ぶのがよいでしょう。
できる限り、中古機の販売実績・信用が豊富な代理店を探したいところです。
FAXなどは代替方法を使って確認する
インターネット・パソコン・スマートフォンの普及により、コピー・スキャン機能は必要としているものの、FAXは不要というケースも増えてきています。
このような場合、あえて複合機タイプのものを購入せず、コピー・スキャン機能だけがそろったモデルを用意することで、予算を安く済ませることができます。
現代では、メール・ビジネスチャットを使ってデータをやり取りする場面も増え、実質的にFAXを使わずともビジネスが成り立つ事業が見られるようになりました。
特に、オンラインでやり取りが完結するようなビジネスであれば、わざわざFAXで書面を交わす必要がありません。
コピー機を探す際には、他社の状況にとらわれることなく、自社のビジネスに必要なスペックを選ぶことが大切です。
おわりに
月間印刷枚数の適切な枚数というのは、一概に業種別で分けられるものではなく、自社で普段どのくらいの枚数を刷っているのか、データを確認してみなければ分かりません。
ただ、不便さを理由に複合機を導入したとしても、スペックより値段重視で選んでしまうと、後々後悔するおそれがあります。
将来的に事業が拡大すると、想定していた印刷枚数を超えてしまったり、他に必要な機能が出てきたりするのは十分考えられる事態です。
今の状況だけでなく、未来も見据えてコピー機を選ぶことが大切です。
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